【二ツ目勉強会 やっちゃう?!】ちょっと早めのホーリーナイトSP!きゅん♡とする噺!?
らくごカフェで「二ツ目勉強会 やっちゃう?!」を開きました。(2021・12・10)
第7回である。今回は12月ということで、「ちょっと早めのホーリーナイトSP」と題して、4人が「きゅん♡とする噺」を披露した。お客様がきゅん♡としてくれたかどうかはともかく、4人が揃ってテーマを決めて、高座に向かうのはとても嬉しいことだ。
去年10月にスタートして、隔月で開催したこの勉強会、来年も偶数月にらくごカフェさんで開催することも決まった。この日、終演後にお客様の一人から、「今年一年、ずっと続けていただき、ありがとうございます」と御礼を言われて、恐縮してしまった。いえいえ、こちらこそ毎回来ていただき、ありがとうございます!来年もよろしくお願いします!
林家彦三「鹿政談」
11月、落語協会が毎月池袋演芸場で開いている本家の二ツ目勉強会でこの噺を披露し、入船亭扇遊師匠から丁寧に指導されて感激したそうだ。それが、きゅん♡?いやいや、お奉行様の優しい裁きにきゅん♡だそうで。あと、これはぐんまさんが言っていたのだが、「鹿とトナカイは違うから!」(笑)。クリスマスに引っ掛けているわけではないと思うのだが…。
昔昔亭昇「めぇ~る」
昇さんはいつもファンタジックな新作を創るなぁ。♬くろやぎさんからおてがみついた しろやぎさんたらおてがみたべた~という、誰もが知っている童謡「やぎさんゆうびん」が題材になっている。この手紙の内容が分からなくなってしまった罪は誰にあるのか?色々な動物が出てきて裁判になるのがとても面白かった。
三遊亭花金「貧乏神の良心」(作・ナツノカモ)
ナツノカモさんの作品はみんな素敵だ。この噺はいわゆる「擬古典」と呼ばれるものだが、古典落語が上手い花金さんの技術でさらに興味深く聴いた。人間の幸せ、不幸せなんてもんは、もしかしたら神様が決めているのかもしれないが、その神様だって気まぐれではなくて生きとし生ける人間たちの諸事情をよく観察して判断しているに違いないと思った。
三遊亭ぐんま「メリクマ」
子どもの頃の実体験に基づいて創作したと、ぐんまさんは言っていたが、どこまでが真実か、わからない面白さがある。主人公のワタルは妹のためにクマのぬいぐるみをクリスマスプレゼントに欲しいとおばあちゃんにお願いするのだが…。マタギの又造がサンタクロースに扮して登場するとき、そりを引っ張っているのはトナカイじゃなくて、鹿!「彦三兄さんとつくじゃないか!」(笑)。相変わらず高座をリングのように暴れ回っているエキサイティングな一席だった。