【柳家喬太郎 新作も昔は古典だった】「掛取バンザイ」

鈴本演芸場で「新作も昔は古典だった」千秋楽を観ました。(2021・07・20)

金原亭駒平「道灌」/柳家やなぎ「牛ほめ」/のだゆき/春風亭百栄「露出さん」/柳家さん喬「替り目」/林家二楽/柳家わさび「五目講釈」/入船亭扇辰「化け物使い」/中入り/ニックス/蜃気楼龍玉「鰻屋」/ダーク広和/柳家喬太郎「掛取バンザイ」

好きなものには心を奪われる。喬太郎師匠の好きなものがいっぱい詰まった「掛け取り」は実に愉しい。最初に落語好き、それもホール落語好き(大ネタが好きという意味もこめて)の大家さんを、「芝浜」で撃退。「お前さん、河岸に行っておくれよ」。で、河岸に行っちゃった。

次は円谷の旦那。初代ウルトラマン55周年ということで、ジャミラと戦う。ウルトラ水流が飛び出す、マニアックなところが何とも言えない。

続いて、寄席好きの湯島屋の旦那。これが、この高座の最大の見どころだ。一人一人、出囃子に乗って高座に上がる形態模写が実に愉しい。順番は、さん喬→馬風→正楽→円丈→アサダ二世→雲助(敬称略)。アサダ二世は初めて見たよ!

最後は紀伊國屋の旦那。芝居好き。歌舞伎じゃなくて、第1期つかこうへい事務所時代の芝居。チャイコフスキーはお好きですか?!「熱海殺人事件」を一人芝居でやりきって、実に楽しそう。

ということで、喬太郎師匠、10日間お疲れ様でした。